【神聴連便り あき号】

【神聴連便り あき号】

目的は、聴覚障害を持つ乳幼児(0~5歳)が、その保護者または家族とともに手話を獲得できる機会を提供することであり、大阪で2017年から実施している大阪府乳幼児期手話獲得支援事業「こめっこ」がモデルとなっています。
この事業の愛称は、手話では「集まる」、「手話」と続けて表し、日本語では「しゅわまる」と呼び、こどもたちが集まって楽しく手話をやる様子をイメージしています。
 新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴う緊急事態宣言の影響で準備が遅れ、ようやく9月5日から研修が始まりました。はじめはスタッフ希望者が集まるかどうか心配していましたが、ふたを開けてみると41人の申し込みがあり、安どしました。若いろう者も多く、しかも皆、自分の経験から聴覚障害を持つ子供たちの手話獲得の必要性について深く考えていることがわかり、大変うれしく思いました。彼らの今後の活躍が大いに期待されます。
今後、研修を2回実施し、11月7日に第1回目の交流会を実施する予定です。「この「しゅわまる」に参加してくれる子どもたちとその保護者を募集しています。皆さんの周りに聞こえない、聞こえにくいお子さんをお持ちの方がいましたら、参加呼びかけをお願いします。
ー聴覚障がい児等手話言語獲得支援事業「しゅわまる」 Facebookー
https://m.facebook.com/shuwamaru/
★研修参加者の感想(吉田麻莉)
研修講師の菅原さんや早瀬さんのお話の中で1番印象に残った事は「言語習得と教育の場は別でもよい」という言葉でした。
むしろ言語習得を経て教育を受けなければセミリンガルを生み出す要因になりかねないという事も改めて感じました。
これまで受けてきた親の選択による教育環境、言語環境に親自身も選択肢がないまま言語臨界期が過ぎてしまうことにとても悔しさを感じていました。
 そうした思いは多くの人が経験していると思いますが無自覚のまま成人しセミリンガルを生み出し社会に出たときに意思疎通がうまくできない原因にもなるということを改めて感じました。
今回の研修のGwでそうした個々の消化されていない悔しさが共有されていたなと感じました。
 1番面白かったのが早瀬さんがグループディスカッションで補聴器の装用の理由は?という質問をしていた事にどのような意図があったのかと青年部でも終わった後とディスカッションしていました(笑)
 親の選択により装用した人達の多くは「なんとなく」という回答により補聴器により補えるものが明確に回答できない事が今後補聴器の選択を迷う保護者のモデルとして不安を煽ってしまわないか、と思いスタッフ自身の言語アイデンティティを確立させている事が必須ではないかなと思いました。
次回も乞うご期待!
一般社団法人神奈川県聴覚障害者連盟広報部